私の家庭には、一見、母がいましたが
【精神的な意味での母親】は不在でした。
そこで、その役をしてくれていたのが、父でした。
私が幼いころ
父は、泣いて悲しむ私を慰めてくれ
仕事から帰ると私を寝かしつけてくれ
時間が許せば、一緒に遊んでくれました。
子どもと関わるのが嫌いだった母。
子どもと一緒にいるのが嫌いだった母。
いつも寂しい思いをしていた私を
忙しい仕事の合間に、愛してくれました。
しかし、やはり母との生活は父をも蝕んだようで
ギャンブル中毒や適応障害を発症し
イライラしやすくなり、私を怒鳴ったりすることも増えました。
それでも、「もしかしたら、SOSが父に届くかもしれない」と
私は無意識に、父に叫んでいました。
「もう無理だ!」
「助けて!」と。
そして、それは父に届いたのでした。
私の救いは、父親には温かい心があったことだったと思います。